あなたは1週間に何時間会議をしていますか?
その会議は本当に必要なものでしょうか?
私は地方公務員をやっていて、意味のない会議の多さに嫌気がさしています。
会議は、出席者全員の時間を同時に奪う行為であるだけでなく、出席者の部下の仕事を滞らせたり、場所を占領してしまったりと良いことがほとんどありません。
しかし、地方公務員はなぜか会議という手段を選択します。
もちろん、全ての会議が不要だというわけではありません。政策やイベントを成功させるためのクリエイティブな会議であれば、むしろ開くべきでしょう。
私が不要だと感じているのは『事務的な会議』です。事務的な会議のほとんどを省略することができますし、省略した場合のメリットは非常に大きなものがあります。
この記事では、事務的な会議を省略するための心得と、省略した場合のメリットについて書いていきます。
事務的な会議をなるべく無くして、有意義な時間を作れるようにしましょう。
事務的な会議は99%が省略できる
会議は音声で伝えることも多いため、時間当たりの情報量が少なく、話し手にとっても聞き手にとっても効率が悪い方法です。
このため、なるべくなら会議を省略したいところですが、事務的な会議は、99%を他の手段に置き換える事ができます。
例えば、週間スケジュールの確認をする会議はスケジュール共有アプリに、業務の引き継ぎは庁内メールに、事件・事故の周知は電子掲示板を利用することで可能です。
あなたが普段参加している会議を、全て思い浮かべてみてください。他の手段に置き換えられないものがありますか?おそらくは、ほとんどないと思います。
効率が非常に悪いにも関わらず、会議を開催することが習慣化されているため、省略するという考えにも至っていないのでしょう。
なお、新型コロナウイルスの影響があり、会議を開催するハードルが上がったため、少しは良い薬になるかと思いましたが、グダグダのオンライン会議が増えたことにより、ますます時間を無駄に消費しています。
会議で重要な5つの心得
会議が無駄だと言っても、なかなか無くすことはできないと思いますので、少しでも会議を良くするための心得を5つ挙げていきます。
会議の主旨・目的・課題を事前に明確にする
『○○の件で解決したいことがあるので、明日の10時から会議への出席お願いします』このような形でざっくりとした出席依頼が来ることがありますが、時間を無駄にする会議のニオイがプンプンします。
ざっくりとしか用件が書かれていない場合は、議題の中身を捉えられないため、誰も予習してきません。
予習ができないということは、会議が始まってから『現状確認→目標設定→解決方法』と段階を踏む必要があり、万が一情報が足りなければ前に進むことができず、中断してしまい、最悪の場合、2度目の会議を開かなくてはなりません。
このため、会議を開く時は『主旨・目的・議題等』を事前周知しておくようにしましょう。
会議で資料を読み上げない(事前配付で済ませる)
会議に出席すると、初めて見る資料が山積みになっていることがあります。この場合は、説明員が一字一句読み上げる地獄のお経パターン確定。
事前に資料を配ってくれれば、5分で読み終える資料を、30分かけて読み上げるのは余りにも時間の無駄です。
資料は事前に配付し、必ず事前に読んでから出席してもらうようにしましょう。
会議で資料から読み取れることを質問しない
事前に資料が配付されているにも関わらず、資料から読み取れることを会議で質問するのは、時間の無駄です。
『一応確認なんだけど・・・』『こういう意味で合ってる?』のような質問も、会議ではなく資料の作成者に確認しておきましょう。
事前の資料配布+配布資料の読みこみが確実に行われると、1時間かかっていた会議が1分で終わることもあります。
『資料のとおり進めて良いですか?→異議なし!』のような形ですね。
会議への出席者は必要最低限とする
地方公務員の世界では、上司や他部署への根回しが重要とされており、会議についても、関係のありそうな職員は全員呼ばれがちです。
各部署の見地が求められているのであれば、会議への出席もやぶさかではありませんが、根回しが目的の場合は無駄に時間を消費するため、組織として無くすように取り組みましょう。
また、実務者の意見が聞きたいのか、責任者の立場で回答してほしいのかが明確であれば、出席人数を削ることができます。
会議は勤務時間内に開催する
始業前・休憩時間・終業後に行われる会議がありますが、人件費が無駄にかかるのでなるべく勤務時間内に開催するようにしましょう。
特に休憩時間に会議を開催すると、席を外すことになるため、電話対応等を他の職員がしなければならず、負担となります。
そもそも時間外勤務の増大は、健康リスクにも関わることのため、管理職であるかないかに関わらず、必要最低限に抑えるべきです。
会議を省略する3つのメリット
会議を省略するメリットはたくさんありますが、代表的なものを3つ挙げておきます。
人件費を削減できる+α
なんと言っても人件費の削減が最大のメリットです。10人で1時間会議をすると、それだけで2〜3万円の人件費を消費することとなります。
また、会議以外にも出席案内・資料作成・議事録作成等に費やしている人件費も忘れてはなりません。
これらの人件費を削減することができるのは大きなメリットです。
会議に費やされている時間を、住民サービスに充てることができれば、住民満足度の向上に繋がります。
場所を確保できる
地方公共団体の庁舎は、増え続ける書類に圧迫された結果、スペースが限られており、会議を開催できる場所も少ないはずです。
そんな中、意味のない会議に場所を奪われるのは非常にもったいないことです。
無駄な会議を省略することで、広いスペースがあれば効率的に進められる仕事や、本当に必要な会議を開くための場所が確保されるのは大きなメリットです。
モチベーションの低下を防ぐ
職場で仕事をしているときは、周りの声が耳に入ったり、電話が鳴ったり、来客が来たりと、集中力の妨げになることが多いものです。
そんな中で不要な会議ばかりしていると、日常的な業務を勤務時間内に終わらせることができず、残業することとなってしまいます。
不要な会議を省略することで残業が減り、モチベーションの低下を防ぐことができるのは大きなメリットです。
(まとめ)会議の省略は有意義な時間を作る
長くなりましたので、この記事に書いたことをまとめます。
皆さんもなるべく会議を省略することで、住民へのサービスに充てる時間を増やすように取り組みましょう。