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【初心者向け】地方公務員法をわかりやすく解説

目次

  1. 第一章 総則(第一条ー第五条)
    1. 第一条(この法律の目的)
    2. 第二条(この法律の効力)
    3. 第三条(一般職に属する地方公務員及び特別職に属する地方公務員)
    4. 第四条(この法律の適用を受ける地方公務員)
    5. 第五条(人事委員会及び公平委員会並びに職員に関する条例の制定)
  2. 第二章 人事機関(第六条―第十二条)
    1. 第六条(任命権者)
    2. 第七条(人事委員会又は公平委員会の設置)
    3. 第八条(人事委員会又は公平委員会の権限)
    4. 第八条の二(抗告訴訟の取扱い)
    5. 第九条(公平委員会の権限の特例等)
    6. 第九条の二(人事委員会又は公平委員会の委員)
    7. 第十条(人事委員会又は公平委員会の委員長)
    8. 第十一条(人事委員会又は公平委員会の議事)
    9. 第十二条(人事委員会及び公平委員会の事務局又は事務職員)
  3. 第三章 職員に適用される基準 第一節 通則(第十三条・第十四条)
    1. 第十三条(平等取扱の原則)
    2. 第十四条(情勢適応の原則)
  4. 第二節 任用(第十五条―第二十二条)
    1. 第十五条(任用の根本基準)
    2. 第十五条の二(定義)
    3. 第十六条(欠格条項)
    4. 第十七条(任命の方法)
    5. 第十七条の二(採用の方法)
    6. 第十八条(試験機関)
    7. 第十八条の二(採用試験の公開平等)
    8. 第十八条の三(受験の阻害及び情報提供の禁止)
    9. 第十九条(受験の資格要件)
    10. 第二十条(採用試験の目的及び方法)
    11. 第二十一条(採用候補者名簿の作成及びこれによる採用)
    12. 第二十一条の二(選考による採用)
    13. 第二十一条の三(昇任の方法)
    14. 第二十一条の四(昇任試験又は選考の実施)
    15. 第二十一条の五(降任及び転任の方法)
    16. 第二十二条(条件付採用)
    17. 第二十二条の二(会計年度任用職員の採用の方法等)
    18. 第二十二条の三(臨時的任用)
  5. 第三節 人事評価(第二十三条―第二十三条の四)
    1. 第二十三条(人事評価の根本基準)
    2. 第二十三条の二(人事評価の実施)
    3. 第二十三条の三(人事評価に基づく措置)
    4. 第二十三条の四(人事評価に関する勧告)
  6. 第四節 給与、勤務時間その他の勤務条件(第二十四条―第二十六条の三)
    1. 第二十四条(給与、勤務時間その他の勤務条件の根本基準)
    2. 第二十五条(給与に関する条例及び給与の支給)
    3. 第二十六条(給料表に関する報告及び勧告)
    4. 第二十六条の二(修学部分休業)
    5. 第二十六条の三(高齢者部分休業)
  7. 第四節の二 休業(第二十六条の四―第二十六条の六)
    1. 第二十六条の四(休業の種類)
    2. 第二十六条の五(自己啓発等休業)
    3. 第二十六条の六(配偶者同行休業)
  8. 第五節 分限及び懲戒(第二十七条―第二十九条の二)
    1. 第二十七条(分限及び懲戒の基準)
    2. 第二十八条(降任、免職、休職等)
    3. 第二十八条の二(定年による退職)
    4. 第二十八条の三(定年による退職の特例)
    5. 第二十八条の四(定年退職者等の再任用)
    6. 第二十八条の五
    7. 第二十八条の六
    8. 第二十九条(懲戒)
    9. 第二十九条の二(適用除外)
  9. 第六節 服務(第三十条―第三十八条)
    1. 第三十条(服務の根本基準)
    2. 第三十一条(服務の宣誓)
    3. 第三十二条(法令等及び上司の職務上の命令に従う義務)
    4. 第三十三条(信用失墜行為の禁止)
    5. 第三十四条(秘密を守る義務)
    6. 第三十五条(職務に専念する義務)
    7. 第三十六条(政治的行為の制限)
    8. 第三十七条(争議行為等の禁止)
    9. 第三十八条(営利企業への従事等の制限)
  10. 第六節の二 退職管理(第三十八条の二―第三十八条の七)
    1. 第三十八条の二(再就職者による依頼等の規制)
    2. 第三十八条の三(違反行為の疑いに係る任命権者の報告)
    3. 第三十八条の四(任命権者による調査)
    4. 第三十八条の五(任命権者に対する調査の要求等)
    5. 第三十八条の六(地方公共団体の講ずる措置)
    6. 第三十八条の七(廃置分合に係る特例)
  11. 第七節 研修(第三十九条・第四十条)
    1. 第三十九条(研修)
    2. 第四十条 削除
  12. 第八節 福祉及び利益の保護(第四十一条―第五十一条の二) 第一款 厚生福利制度(第四十二条―第四十四条)
    1. 第四十一条(福祉及び利益の保護の根本基準)
    2. 第四十二条(厚生制度)
    3. 第四十三条(共済制度)
    4. 第四十四条 削除
  13. 第二款 公務災害補償(第四十五条)
    1. 第四十五条(公務災害補償)
  14. 第三款 勤務条件に関する措置の要求(第四十六条―第四十八条)
    1. 第四十六条(勤務条件に関する措置の要求)
    2. 第四十七条(審査及び審査の結果執るべき措置)
    3. 第四十八条(要求及び審査、判定の手続等)
  15. 第四款 不利益処分に関する審査請求(第四十九条―第五十一条の二)
    1. 第四十九条(不利益処分に関する説明書の交付)
    2. 第四十九条の二(審査請求)
    3. 第四十九条の三(審査請求期間)
    4. 第五十条(審査及び審査の結果執るべき措置)
    5. 第五十一条(審査請求の手続等)
    6. 第五十一条の二(審査請求と訴訟との関係)
  16. 第九節 職員団体(第五十二条―第五十六条)
    1. 第五十二条(職員団体)
    2. 第五十三条(職員団体の登録)
    3. 第五十四条 削除
    4. 第五十五条(交渉)
    5. 第五十五条の二(職員団体のための職員の行為の制限)
    6. 第五十六条(不利益取扱の禁止)
  17. 第四章 補則(第五十七条―第五十九条)
    1. 第五十七条(特例)
    2. 第五十八条(他の法律の適用除外等)
    3. 第五十八条の二(人事行政の運営等の状況の公表)
    4. 第五十八条の三(等級等ごとの職員の数の公表)
    5. 第五十九条(総務省の協力及び技術的助言)
  18. 第五章 罰則(第六十条―第六十五条)
    1. 第六十条(罰則)
    2. 第六十一条
    3. 第六十二条
    4. 第六十三条
    5. 第六十四条
    6. 第六十五条
  19. 附則

第四章 補則(第五十七条―第五十九条)

第五十七条(特例)

条文

(特例)
第五十七条 職員のうち、公立学校(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第二条第七項に規定する幼保連携型認定こども園であつて地方公共団体の設置するものをいう。)の教職員(学校教育法第七条(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律第二十六条において準用する場合を含む。)に規定する校長及び教員並びに学校教育法第二十七条第二項(同法第八十二条において準用する場合を含む。)、第三十七条第一項(同法第四十九条及び第八十二条において準用する場合を含む。)、第六十条第一項(同法第八十二条において準用する場合を含む。)、第六十九条第一項、第九十二条第一項及び第百二十条第一項並びに就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律第十四条第二項に規定する事務職員をいう。)、単純な労務に雇用される者その他その職務と責任の特殊性に基づいてこの法律に対する特例を必要とするものについては、別に法律で定める。ただし、その特例は、第一条の精神に反するものであつてはならない。

第五十七条は、特例を必要とする地方公務員について書いています。

特例として列挙されている職員

第五十八条(他の法律の適用除外等)

条文

(他の法律の適用除外等)
第五十八条 労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)、労働関係調整法(昭和二十一年法律第二十五号)及び最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)並びにこれらに基く命令の規定は、職員に関して適用しない。
2 労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第二章の規定並びに船員災害防止活動の促進に関する法律(昭和四十二年法律第六十一号)第二章及び第五章の規定並びに同章に基づく命令の規定は、地方公共団体の行う労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)別表第一第一号から第十号まで及び第十三号から第十五号までに掲げる事業に従事する職員以外の職員に関して適用しない。
3 労働基準法第二条、第十四条第二項及び第三項、第二十四条第一項、第三十二条の三から第三十二条の五まで、第三十八条の二第二項及び第三項、第三十八条の三、第三十八条の四、第三十九条第六項から第八項まで、第四十一条の二、第七十五条から第九十三条まで並びに第百二条の規定、労働安全衛生法第六十六条の八の四及び第九十二条の規定、船員法(昭和二十二年法律第百号)第六条中労働基準法第二条に関する部分、第三十条、第三十七条中勤務条件に関する部分、第五十三条第一項、第八十九条から第百条まで、第百二条及び第百八条中勤務条件に関する部分の規定並びに船員災害防止活動の促進に関する法律第六十二条の規定並びにこれらの規定に基づく命令の規定は、職員に関して適用しない。ただし、労働基準法第百二条の規定、労働安全衛生法第九十二条の規定、船員法第三十七条及び第百八条中勤務条件に関する部分の規定並びに船員災害防止活動の促進に関する法律第六十二条の規定並びにこれらの規定に基づく命令の規定は、地方公共団体の行う労働基準法別表第一第一号から第十号まで及び第十三号から第十五号までに掲げる事業に従事する職員に、同法第七十五条から第八十八条まで及び船員法第八十九条から第九十六条までの規定は、地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)第二条第一項に規定する者以外の職員に関しては適用する。
4 職員に関しては、労働基準法第三十二条の二第一項中「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は」とあるのは「使用者は、」と、同法第三十四条第二項ただし書中「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは」とあるのは「条例に特別の定めがある場合は」と、同法第三十七条第三項中「使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により」とあるのは「使用者が」と、同法第三十九条第四項中「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第一号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前三項の規定による有給休暇の日数のうち第二号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより」とあるのは「前三項の規定にかかわらず、特に必要があると認められるときは、」とする。
5 労働基準法、労働安全衛生法、船員法及び船員災害防止活動の促進に関する法律の規定並びにこれらの規定に基づく命令の規定中第三項の規定により職員に関して適用されるものを適用する場合における職員の勤務条件に関する労働基準監督機関の職権は、地方公共団体の行う労働基準法別表第一第一号から第十号まで及び第十三号から第十五号までに掲げる事業に従事する職員の場合を除き、人事委員会又はその委任を受けた人事委員会の委員(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の長)が行うものとする。

適用除外されている法律
  • 労働組合法
  • 労働関係調整法
  • 最低賃金法
  • 労働基準法の一部
  • 労働安全衛生法の一部
  • 船員法の一部
  • 船員災害防止活動の促進に関する法律の一部

特別職の地方公務員に対しては、これらの法律が適用される点に注意が必要です。例えば、非常勤職員の報酬が、最低賃金を下回ることはできません。

また、公営企業職員にのみ適用される法律もあります。

第五十八条の二(人事行政の運営等の状況の公表)

条文

(人事行政の運営等の状況の公表)
第五十八条の二 任命権者は、次条に規定するもののほか、条例で定めるところにより、毎年、地方公共団体の長に対し、職員(臨時的に任用された職員及び非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員及び第二十二条の二第一項第二号に掲げる職員を除く。)を除く。)の任用、人事評価、給与、勤務時間その他の勤務条件、休業、分限及び懲戒、服務、退職管理、研修並びに福祉及び利益の保護等人事行政の運営の状況を報告しなければならない。
2 人事委員会又は公平委員会は、条例で定めるところにより、毎年、地方公共団体の長に対し、業務の状況を報告しなければならない。
3 地方公共団体の長は、前二項の規定による報告を受けたときは、条例で定めるところにより、毎年、第一項の規定による報告を取りまとめ、その概要及び前項の規定による報告を公表しなければならない。

第五十八条の二は、人事行政の運営等の状況の公表について書いています。

人事行政の運営等の状況を公表することにより、職員の給与や定員管理の状況について、住民に対して状況が明らかにされ、住民自治に基づく適正化が推進されます。

第五十八条の三(等級等ごとの職員の数の公表)

条文

(等級等ごとの職員の数の公表)
第五十八条の三 任命権者は、第二十五条第四項に規定する等級及び職員の職の属する職制上の段階ごとに、職員の数を、毎年、地方公共団体の長に報告しなければならない。
2 地方公共団体の長は、毎年、前項の規定による報告を取りまとめ、公表しなければならない。

第五十八条の三は、等級等ごとの職員の数の公表について書いています。

第五十八条の二と同様に、住民に対して状況が明らかにされ、住民自治に基づく適正化が推進されることが目的の規定です。

第五十九条(総務省の協力及び技術的助言)

条文

(総務省の協力及び技術的助言)
第五十九条 総務省は、地方公共団体の人事行政がこの法律によつて確立される地方公務員制度の原則に沿つて運営されるように協力し、及び技術的助言をすることができる。

第五十九条は、総務省の協力及び技術的助言について書いています。

地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律の施行に伴い、地方・地域がそれぞれの事情に合った、より適切で柔軟な統治を行っています。

このため、自治体によって各制度にバラつきが生じるため、地方公共団体の人事行政が、地方公務員制度の原則に沿って運営されるように協力・助言するものです。

例えばこのような文書が発出されています。

外部リンク:地方公共団体における中途採用の取組の推進について(総務省)

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