公共工事の品質確保の促進に関する法律(全文)

公共工事の品質確保の促進に関する法律(全文)

平成十七年法律第十八号
公共工事の品質確保の促進に関する法律
目次
第一章
総則(第一条―第八条)
第二章
基本方針等(第九条―第十一条)
第三章
多様な入札及び契約の方法等
第一節
競争参加者の技術的能力の審査等(第十二条・第十三条)
第二節
多様な入札及び契約の方法(第十四条―第二十条)
第三節
発注関係事務を適切に実施することができる者の活用及び発注者に対する支援等(第二十一条―第二十四条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、公共工事の品質確保が、良質な社会資本の整備を通じて、豊かな国民生活の実現及びその安全の確保、環境の保全(良好な環境の創出を含む。)、自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであるとともに、現在及び将来の世代にわたる国民の利益であることに鑑み、公共工事の品質確保に関する基本理念、国等の責務、基本方針の策定等その担い手の中長期的な育成及び確保の促進その他の公共工事の品質確保の促進に関する基本的事項を定めることにより、現在及び将来の公共工事の品質確保の促進を図り、もって国民の福祉の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「公共工事」とは、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成十二年法律第百二十七号)第二条第二項に規定する公共工事をいう。
2 この法律において「公共工事に関する調査等」とは、公共工事に関し、国、特殊法人等(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第二条第一項に規定する特殊法人等をいう。以下同じ。)又は地方公共団体が発注する測量、地質調査その他の調査(点検及び診断を含む。)及び設計(以下「調査等」という。)をいう。
(基本理念)
第三条 公共工事の品質は、公共工事が現在及び将来における国民生活及び経済活動の基盤となる社会資本を整備するものとして社会経済上重要な意義を有することに鑑み、国及び地方公共団体並びに公共工事等(公共工事及び公共工事に関する調査等をいう。以下同じ。)の発注者及び受注者がそれぞれの役割を果たすことにより、現在及び将来の国民のために確保されなければならない。
2 公共工事の品質は、建設工事が、目的物が使用されて初めてその品質を確認できること、その品質が工事等(工事及び調査等をいう。以下同じ。)の受注者の技術的能力に負うところが大きいこと、個別の工事により条件が異なること等の特性を有することに鑑み、経済性に配慮しつつ価格以外の多様な要素をも考慮し、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされることにより、確保されなければならない。
3 公共工事の品質は、施工技術及び調査等に関する技術の維持向上が図られ、並びにそれらを有する者等が公共工事の品質確保の担い手として中長期的に育成され、及び確保されることにより、将来にわたり確保されなければならない。
4 公共工事の品質は、公共工事等の発注者(以下単に「発注者」という。)の能力及び体制を考慮しつつ、工事等の性格、地域の実情等に応じて多様な入札及び契約の方法の中から適切な方法が選択されることにより、確保されなければならない。
5 公共工事の品質は、これを確保する上で工事等の効率性、安全性、環境への影響等が重要な意義を有することに鑑み、地盤の状況に関する情報その他の工事等に必要な情報が的確に把握され、より適切な技術又は工夫が活用されることにより、確保されなければならない。
6 公共工事の品質は、完成後の適切な点検、診断、維持、修繕その他の維持管理により、将来にわたり確保されなければならない。
7 公共工事の品質は、地域において災害時における対応を含む社会資本の維持管理が適切に行われるよう、地域の実情を踏まえ地域における公共工事の品質確保の担い手が育成され、及び確保されるとともに、災害応急対策又は災害復旧に関する工事等が迅速かつ円滑に実施される体制が整備されることにより、将来にわたり確保されなければならない。
8 公共工事の品質は、これを確保する上で公共工事等の受注者のみならず下請負人及びこれらの者に使用される技術者、技能労働者等がそれぞれ重要な役割を果たすことに鑑み、公共工事等における請負契約(下請契約を含む。)の当事者が、各々の対等な立場における合意に基づいて、市場における労務の取引価格、健康保険法(大正十一年法律第七十号)等の定めるところにより事業主が納付義務を負う保険料(第八条第二項において単に「保険料」という。)等を的確に反映した適正な額の請負代金及び適正な工期又は調査等の履行期(以下「工期等」という。)を定める公正な契約を締結し、その請負代金をできる限り速やかに支払う等信義に従って誠実にこれを履行するとともに、公共工事等に従事する者の賃金、労働時間その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境の適正な整備について配慮がなされることにより、確保されなければならない。
9 公共工事の品質確保に当たっては、公共工事等の入札及び契約の過程並びに契約の内容の透明性並びに競争の公正性が確保されること、談合、入札談合等関与行為その他の不正行為の排除が徹底されること、その請負代金の額によっては公共工事等の適正な実施が通常見込まれない契約の締結が防止されること並びに契約された公共工事等の適正な実施が確保されることにより、公共工事等の受注者(以下単に「受注者」という。)としての適格性を有しない建設業者等が排除されること等の入札及び契約の適正化が図られるように配慮されなければならない。
10 公共工事の品質確保に当たっては、民間事業者の能力が適切に評価され、並びに公共工事等の入札及び契約に適切に反映されること、民間事業者の積極的な技術提案(公共工事等に関する技術又は工夫についての提案をいう。以下同じ。)及び創意工夫が活用されること等により民間事業者の能力が活用されるように配慮されなければならない。
11 公共工事の品質確保に当たっては、調査等、施工及び維持管理の各段階における情報通信技術の活用等を通じて、その生産性の向上が図られるように配慮されなければならない。
12 公共工事の品質確保に当たっては、公共工事に関する調査等の業務の内容に応じて必要な知識又は技術を有する者の能力がその者の有する資格等により適切に評価され、及びそれらの者が十分に活用されなければならない。
(国の責務)
第四条 国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、公共工事の品質確保の促進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。
(地方公共団体の責務)
第五条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、その地域の実情を踏まえ、公共工事の品質確保の促進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。
(国及び地方公共団体の相互の連携及び協力)
第六条 国及び地方公共団体は、公共工事の品質確保の促進に関する施策の策定及び実施に当たっては、基本理念の実現を図るため、相互に緊密な連携を図りながら協力しなければならない。
(発注者等の責務)
第七条 発注者は、基本理念にのっとり、現在及び将来の公共工事の品質が確保されるよう、公共工事の品質確保の担い手の中長期的な育成及び確保に配慮しつつ、公共工事等の仕様書及び設計書の作成、予定価格の作成、入札及び契約の方法の選択、契約の相手方の決定、工事等の監督及び検査並びに工事等の実施中及び完了時の施工状況又は調査等の状況(以下「施工状況等」という。)の確認及び評価その他の事務(以下「発注関係事務」という。)を、次に定めるところによる等適切に実施しなければならない。
一 公共工事等を実施する者が、公共工事の品質確保の担い手が中長期的に育成され及び確保されるための適正な利潤を確保することができるよう、適切に作成された仕様書及び設計書に基づき、経済社会情勢の変化を勘案し、市場における労務及び資材等の取引価格、健康保険法等の定めるところにより事業主が納付義務を負う保険料、公共工事等に従事する者の業務上の負傷等に対する補償に必要な金額を担保するための保険契約の保険料、工期等、公共工事等の実施の実態等を的確に反映した積算を行うことにより、予定価格を適正に定めること。
二 入札に付しても定められた予定価格に起因して入札者又は落札者がなかったと認める場合において更に入札に付するとき、災害により通常の積算の方法によっては適正な予定価格の算定が困難と認めるときその他必要があると認めるときは、入札に参加する者から当該入札に係る工事等の全部又は一部の見積書を徴することその他の方法により積算を行うことにより、適正な予定価格を定め、できる限り速やかに契約を締結するよう努めること。
三 災害時においては、手続の透明性及び公正性の確保に留意しつつ、災害応急対策又は緊急性が高い災害復旧に関する工事等にあっては随意契約を、その他の災害復旧に関する工事等にあっては指名競争入札を活用する等緊急性に応じた適切な入札及び契約の方法を選択するよう努めること。
四 その請負代金の額によっては公共工事等の適正な実施が通常見込まれない契約の締結を防止するため、その入札金額によっては当該公共工事等の適正な実施が通常見込まれない契約となるおそれがあると認められる場合の基準又は最低制限価格の設定その他の必要な措置を講ずること。
五 地域における公共工事等の実施の時期の平準化を図るため、計画的に発注を行うとともに、工期等が一年に満たない公共工事等についての繰越明許費(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第十四条の三第二項に規定する繰越明許費又は地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百十三条第二項に規定する繰越明許費をいう。第七号において同じ。)又は財政法第十五条に規定する国庫債務負担行為若しくは地方自治法第二百十四条に規定する債務負担行為の活用による翌年度にわたる工期等の設定、他の発注者との連携による中長期的な公共工事等の発注の見通しの作成及び公表その他の必要な措置を講ずること。
六 公共工事等に従事する者の労働時間その他の労働条件が適正に確保されるよう、公共工事等に従事する者の休日、工事等の実施に必要な準備期間、天候その他のやむを得ない事由により工事等の実施が困難であると見込まれる日数等を考慮し、適正な工期等を設定すること。
七 設計図書(仕様書、設計書及び図面をいう。以下この号において同じ。)に適切に施工条件又は調査等の実施の条件を明示するとともに、設計図書に示された施工条件と実際の工事現場の状態が一致しない場合、設計図書に示されていない施工条件又は調査等の実施の条件について予期することができない特別な状態が生じた場合その他の場合において必要があると認められるときは、適切に設計図書の変更及びこれに伴い必要となる請負代金の額又は工期等の変更を行うこと。この場合において、工期等が翌年度にわたることとなったときは、繰越明許費の活用その他の必要な措置を適切に講ずること。
八 公共工事等の監督及び検査並びに施工状況等の確認及び評価に当たっては、情報通信技術の活用を図るとともに、必要に応じて、発注者及び受注者以外の者であって専門的な知識又は技術を有するものによる、工事等が適正に実施されているかどうかの確認の結果の活用を図るよう努めること。
九 必要に応じて完成後の一定期間を経過した後において施工状況の確認及び評価を実施するよう努めること。
2 発注者は、公共工事等の施工状況等及びその評価に関する資料その他の資料が将来における自らの発注に、及び発注者間においてその発注に相互に、有効に活用されるよう、その評価の標準化のための措置並びにこれらの資料の保存のためのデータベースの整備及び更新その他の必要な措置を講じなければならない。
3 発注者は、発注関係事務を適切に実施するため、その実施に必要な知識又は技術を有する職員の育成及び確保、必要な職員の配置その他の体制の整備に努めるとともに、他の発注者と情報交換を行うこと等により連携を図るよう努めなければならない。
4 発注者は、災害応急対策又は災害復旧に関する工事等が迅速かつ円滑に実施されるよう、あらかじめ、建設業法(昭和二十四年法律第百号)第二十七条の三十七に規定する建設業者団体その他の者との災害応急対策又は災害復旧に関する工事等の実施に関する協定の締結その他必要な措置を講ずるよう努めるとともに、他の発注者と連携を図るよう努めなければならない。
5 国、特殊法人等及び地方公共団体は、公共工事の目的物の維持管理を行う場合は、その品質が将来にわたり確保されるよう、維持管理の担い手の中長期的な育成及び確保に配慮しつつ、当該目的物について、適切に点検、診断、維持、修繕等を実施するよう努めなければならない。
(受注者等の責務)
第八条 受注者は、基本理念にのっとり、契約された公共工事等を適正に実施しなければならない。
2 公共工事等を実施する者は、下請契約を締結するときは、下請負人に使用される技術者、技能労働者等の賃金、労働時間その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境が適正に整備されるよう、市場における労務の取引価格、保険料等を的確に反映した適正な額の請負代金及び適正な工期等を定める下請契約を締結しなければならない。
3 受注者(受注者となろうとする者を含む。)は、契約された又は将来実施することとなる公共工事等の適正な実施のために必要な技術的能力の向上、情報通信技術を活用した公共工事等の実施の効率化等による生産性の向上並びに技術者、技能労働者等の育成及び確保並びにこれらの者に係る賃金、労働時間その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境の改善に努めなければならない。
第二章 基本方針等
(基本方針)
第九条 政府は、公共工事の品質確保の促進に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2 基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 公共工事の品質確保の促進の意義に関する事項
二 公共工事の品質確保の促進のための施策に関する基本的な方針
3 基本方針の策定に当たっては、特殊法人等及び地方公共団体の自主性に配慮しなければならない。
4 政府は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前二項の規定は、基本方針の変更について準用する。
(基本方針に基づく責務)
第十条 各省各庁の長(財政法第二十条第二項に規定する各省各庁の長をいう。)、特殊法人等の代表者(当該特殊法人等が独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。)である場合にあっては、その長)及び地方公共団体の長は、基本方針に定めるところに従い、公共工事の品質確保の促進を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(関係行政機関の協力体制)
第十一条 政府は、基本方針の策定及びこれに基づく施策の実施に関し、関係行政機関による協力体制の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。
第三章 多様な入札及び契約の方法等
第一節 競争参加者の技術的能力の審査等
(競争参加者の技術的能力の審査)
第十二条 発注者は、その発注に係る公共工事等の契約につき競争に付するときは、競争に参加しようとする者について、工事等の経験、施工状況等の評価、当該公共工事等に配置が予定される技術者の経験又は有する資格その他競争に参加しようとする者の技術的能力に関する事項を審査しなければならない。
(競争参加者の中長期的な技術的能力の確保に関する審査等)
第十三条 発注者は、その発注に係る公共工事等の契約につき競争に付するときは、当該公共工事等の性格、地域の実情等に応じ、競争に参加する者(競争に参加しようとする者を含む。以下同じ。)について、若年の技術者、技能労働者等の育成及び確保の状況、建設機械の保有の状況、災害時における工事等の実施体制の確保の状況等に関する事項を適切に審査し、又は評価するよう努めなければならない。
第二節 多様な入札及び契約の方法
(多様な入札及び契約の方法の中からの適切な方法の選択)
第十四条 発注者は、入札及び契約の方法の決定に当たっては、その発注に係る公共工事等の性格、地域の実情等に応じ、この節に定める方式その他の多様な方法の中から適切な方法を選択し、又はこれらの組合せによることができる。
(競争参加者等の技術提案を求める方式)
第十五条 発注者は、競争に参加する者に対し、技術提案を求めるよう努めなければならない。ただし、発注者が、当該公共工事等の内容に照らし、その必要がないと認めるときは、この限りでない。
2 発注者は、前項の規定により技術提案を求めるに当たっては、競争に参加する者の技術提案に係る負担に配慮しなければならない。
3 発注者は、競争に付された公共工事等につき技術提案がされたときは、これを適切に審査し、及び評価しなければならない。この場合において、発注者は、中立かつ公正な審査及び評価が行われるようこれらに関する当事者からの苦情を適切に処理することその他の必要な措置を講ずるものとする。
4 発注者は、競争に付された公共工事等を技術提案の内容に従って確実に実施することができないと認めるときは、当該技術提案を採用しないことができる。
5 発注者は、競争に参加する者に対し技術提案を求めて落札者を決定する場合には、あらかじめその旨及びその評価の方法を公表するとともに、その評価の後にその結果を公表しなければならない。ただし、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第四条から第八条までに定める公共工事の入札及び契約に関する情報の公表がなされない公共工事についての技術提案の評価の結果については、この限りでない。
6 発注者は、その発注に係る公共工事に関する調査等の契約につき競争に付さないときは、受注者となろうとする者に対し、技術提案を求めるよう努めなければならない。ただし、発注者が、当該公共工事に関する調査等の内容に照らし、その必要がないと認めるときは、この限りでない。
7 第二項から第五項まで(同項ただし書を除く。)の規定は、前項に規定する場合において、技術提案がされたときについて準用する。この場合において、第二項中「前項」とあるのは「第六項」と、第三項及び第四項中「競争に付された公共工事等」とあるのは「競争に付されなかった公共工事に関する調査等」と、第五項中「落札者」とあるのは「受注者」と読み替えるものとする。
(段階的選抜方式)
第十六条 発注者は、競争に参加する者に対し技術提案を求める方式による場合において競争に参加する者の数が多数であると見込まれるときその他必要があると認めるときは、必要な施工技術又は調査等の技術を有する者が新規に競争に参加することが不当に阻害されることのないように配慮しつつ、当該公共工事等に係る技術的能力に関する事項を評価すること等により一定の技術水準に達した者を選抜した上で、これらの者の中から落札者を決定することができる。
(技術提案の改善)
第十七条 発注者は、技術提案をした者に対し、その審査において、当該技術提案についての改善を求め、又は改善を提案する機会を与えることができる。この場合において、発注者は、技術提案の改善に係る過程について、その概要を公表しなければならない。
2 第十五条第五項ただし書の規定は、技術提案の改善に係る過程の概要の公表について準用する。
(技術提案の審査及び価格等の交渉による方式)
第十八条 発注者は、当該公共工事等の性格等により当該工事等の仕様の確定が困難である場合において自らの発注の実績等を踏まえ必要があると認めるときは、技術提案を公募の上、その審査の結果を踏まえて選定した者と工法、価格等の交渉を行うことにより仕様を確定した上で契約することができる。この場合において、発注者は、技術提案の審査及び交渉の結果を踏まえ、予定価格を定めるものとする。
2 発注者は、前項の技術提案の審査に当たり、中立かつ公正な審査が行われるよう、中立の立場で公正な判断をすることができる学識経験者の意見を聴くとともに、当該審査に関する当事者からの苦情を適切に処理することその他の必要な措置を講ずるものとする。
3 発注者は、第一項の技術提案の審査の結果並びに審査及び交渉の過程の概要を公表しなければならない。この場合においては、第十五条第五項ただし書の規定を準用する。
(高度な技術等を含む技術提案を求めた場合の予定価格)
第十九条 発注者は、前条第一項の場合を除くほか、高度な技術又は優れた工夫を含む技術提案を求めたときは、当該技術提案の審査の結果を踏まえて、予定価格を定めることができる。この場合において、発注者は、当該技術提案の審査に当たり、中立の立場で公正な判断をすることができる学識経験者の意見を聴くものとする。
(地域における社会資本の維持管理に資する方式)
第二十条 発注者は、公共工事等の発注に当たり、地域における社会資本の維持管理の効率的かつ持続的な実施のために必要があると認めるときは、地域の実情に応じ、次に掲げる方式等を活用するものとする。
一 工期等が複数年度にわたる公共工事等を一の契約により発注する方式
二 複数の公共工事等を一の契約により発注する方式
三 複数の建設業者等により構成される組合その他の事業体が競争に参加することができることとする方式
第三節 発注関係事務を適切に実施することができる者の活用及び発注者に対する支援等
(発注関係事務を適切に実施することができる者の活用等)
第二十一条 発注者は、その発注に係る公共工事等が専門的な知識又は技術を必要とすることその他の理由により自ら発注関係事務を適切に実施することが困難であると認めるときは、国、地方公共団体その他法令又は契約により発注関係事務の全部又は一部を行うことができる者の能力を活用するよう努めなければならない。この場合において、発注者は、発注関係事務を適正に行うことができる知識及び経験を有する職員が置かれていること、法令の遵守及び秘密の保持を確保できる体制が整備されていることその他発注関係事務を公正に行うことができる条件を備えた者を選定するものとする。
2 発注者は、前項の場合において、契約により発注関係事務の全部又は一部を行うことができる者を選定したときは、その者が行う発注関係事務の公正性を確保するために必要な措置を講ずるものとする。
3 第一項の規定により、契約により発注関係事務の全部又は一部を行う者は、基本理念にのっとり、発注関係事務を適切に実施しなければならない。
4 国及び都道府県は、発注者を支援するため、専門的な知識又は技術を必要とする発注関係事務を適切に実施することができる者の育成及びその活用の促進、発注関係事務を公正に行うことができる条件を備えた者の適切な評価及び選定に関する協力、発注関係事務に関し助言その他の援助を適切に行う能力を有する者の活用の促進、発注者間の連携体制の整備その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(発注関係事務の運用に関する指針)
第二十二条 国は、基本理念にのっとり、発注者を支援するため、地方公共団体、学識経験者、民間事業者その他の関係者の意見を聴いて、公共工事等の性格、地域の実情等に応じた入札及び契約の方法の選択その他の発注関係事務の適切な実施に係る制度の運用に関する指針を定めるものとする。
(国の援助)
第二十三条 国は、第二十一条第四項及び前条に規定するもののほか、地方公共団体が講ずる公共工事の品質確保の担い手の中長期的な育成及び確保の促進その他の公共工事の品質確保の促進に関する施策に関し、必要な助言その他の援助を行うよう努めなければならない。
(公共工事に関する調査等に係る資格等に関する検討)
第二十四条 国は、公共工事に関する調査等に関し、その業務の内容に応じて必要な知識又は技術を有する者の能力がその者の有する資格等により適切に評価され、及びそれらの者が十分に活用されるようにするため、これらに係る資格等の評価の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。
(検討)
2 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附 則 (平成二六年六月四日法律第五六号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
(検討)
2 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の公共工事の品質確保の促進に関する法律の施行の状況等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附 則 (令和元年六月一四日法律第三五号)
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
(検討)
2 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の公共工事の品質確保の促進に関する法律の施行の状況等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。



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