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例規

個人情報の保護に関する法律施行令(全文)

個人情報の保護に関する法律施行令(全文)

平成十五年政令第五百七号
個人情報の保護に関する法律施行令
内閣は、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第二項第二号、第三項第四号及び第五項、第二十四条第一項第四号、第二十五条第一項、第二十九条第一項及び第三項、第三十七条第二項、第四十条第一項、第五十一条、第五十二条並びに第五十五条の規定に基づき、この政令を制定する。
(個人識別符号)
第一条 個人情報の保護に関する法律(以下「法」という。)第二条第二項の政令で定める文字、番号、記号その他の符号は、次に掲げるものとする。
一 次に掲げる身体の特徴のいずれかを電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、特定の個人を識別するに足りるものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に適合するもの
イ 細胞から採取されたデオキシリボ核酸(別名DNA)を構成する塩基の配列
ロ 顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状によって定まる容貌
ハ 虹彩の表面の起伏により形成される線状の模様
ニ 発声の際の声帯の振動、声門の開閉並びに声道の形状及びその変化
ホ 歩行の際の姿勢及び両腕の動作、歩幅その他の歩行の態様
ヘ 手のひら又は手の甲若しくは指の皮下の静脈の分岐及び端点によって定まるその静脈の形状
ト 指紋又は掌紋
二 旅券法(昭和二十六年法律第二百六十七号)第六条第一項第一号の旅券の番号
三 国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第十四条に規定する基礎年金番号
四 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第九十三条第一項第一号の免許証の番号
五 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第七条第十三号に規定する住民票コード
六 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第五項に規定する個人番号
七 次に掲げる証明書にその発行を受ける者ごとに異なるものとなるように記載された個人情報保護委員会規則で定める文字、番号、記号その他の符号
イ 国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第九条第二項の被保険者証
ロ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第五十四条第三項の被保険者証
ハ 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第十二条第三項の被保険者証
八 その他前各号に準ずるものとして個人情報保護委員会規則で定める文字、番号、記号その他の符号
(要配慮個人情報)
第二条 法第二条第三項の政令で定める記述等は、次に掲げる事項のいずれかを内容とする記述等(本人の病歴又は犯罪の経歴に該当するものを除く。)とする。
一 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の個人情報保護委員会規則で定める心身の機能の障害があること。
二 本人に対して医師その他医療に関連する職務に従事する者(次号において「医師等」という。)により行われた疾病の予防及び早期発見のための健康診断その他の検査(同号において「健康診断等」という。)の結果
三 健康診断等の結果に基づき、又は疾病、負傷その他の心身の変化を理由として、本人に対して医師等により心身の状態の改善のための指導又は診療若しくは調剤が行われたこと。
四 本人を被疑者又は被告人として、逮捕、捜索、差押え、勾留、公訴の提起その他の刑事事件に関する手続が行われたこと。
五 本人を少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第三条第一項に規定する少年又はその疑いのある者として、調査、観護の措置、審判、保護処分その他の少年の保護事件に関する手続が行われたこと。
(個人情報データベース等)
第三条 法第二条第四項の利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令で定めるものは、次の各号のいずれにも該当するものとする。
一 不特定かつ多数の者に販売することを目的として発行されたものであって、かつ、その発行が法又は法に基づく命令の規定に違反して行われたものでないこと。
二 不特定かつ多数の者により随時に購入することができ、又はできたものであること。
三 生存する個人に関する他の情報を加えることなくその本来の用途に供しているものであること。
2 法第二条第四項第二号の政令で定めるものは、これに含まれる個人情報を一定の規則に従って整理することにより特定の個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成した情報の集合物であって、目次、索引その他検索を容易にするためのものを有するものをいう。
(保有個人データから除外されるもの)
第四条 法第二条第七項の政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 当該個人データの存否が明らかになることにより、本人又は第三者の生命、身体又は財産に危害が及ぶおそれがあるもの
二 当該個人データの存否が明らかになることにより、違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがあるもの
三 当該個人データの存否が明らかになることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあるもの
四 当該個人データの存否が明らかになることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障が及ぶおそれがあるもの
(保有個人データから除外されるものの消去までの期間)
第五条 法第二条第七項の政令で定める期間は、六月とする。
(匿名加工情報データベース等)
第六条 法第二条第十項の政令で定めるものは、これに含まれる匿名加工情報を一定の規則に従って整理することにより特定の匿名加工情報を容易に検索することができるように体系的に構成した情報の集合物であって、目次、索引その他検索を容易にするためのものを有するものをいう。
(要配慮個人情報を本人の同意なく取得することができる場合)
第七条 法第十七条第二項第六号の政令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 本人を目視し、又は撮影することにより、その外形上明らかな要配慮個人情報を取得する場合
二 法第二十三条第五項各号に掲げる場合において、個人データである要配慮個人情報の提供を受けるとき。
(保有個人データの適正な取扱いの確保に関し必要な事項)
第八条 法第二十七条第一項第四号の政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 当該個人情報取扱事業者が行う保有個人データの取扱いに関する苦情の申出先
二 当該個人情報取扱事業者が認定個人情報保護団体の対象事業者である場合にあっては、当該認定個人情報保護団体の名称及び苦情の解決の申出先
(個人情報取扱事業者が保有個人データを開示する方法)
第九条 法第二十八条第二項の政令で定める方法は、書面の交付による方法(開示の請求を行った者が同意した方法があるときは、当該方法)とする。
(開示等の請求等を受け付ける方法)
第十条 法第三十二条第一項の規定により個人情報取扱事業者が開示等の請求等を受け付ける方法として定めることができる事項は、次に掲げるとおりとする。
一 開示等の請求等の申出先
二 開示等の請求等に際して提出すべき書面(電磁的記録を含む。第十四条第一項及び第二十一条第三項において同じ。)の様式その他の開示等の請求等の方式
三 開示等の請求等をする者が本人又は次条に規定する代理人であることの確認の方法
四 法第三十三条第一項の手数料の徴収方法
(開示等の請求等をすることができる代理人)
第十一条 法第三十二条第三項の規定により開示等の請求等をすることができる代理人は、次に掲げる代理人とする。
一 未成年者又は成年被後見人の法定代理人
二 開示等の請求等をすることにつき本人が委任した代理人
(法第四十四条第一項の政令で定める事情)
第十二条 法第四十四条第一項の政令で定める事情は、次の各号のいずれかに該当する事情とする。
一 緊急かつ重点的に個人情報等の適正な取扱いを確保する必要があること。
二 前号のほか、効果的かつ効率的に個人情報等の適正な取扱いを確保するために事業所管大臣が有する専門的知見を特に活用する必要があること。
(事業所管大臣への権限の委任)
第十三条 個人情報保護委員会は、法第四十四条第一項の規定により、法第四十条第一項の規定による権限を委任する場合においては、委任しようとする事務の範囲及び委任の期間を定めて、事業所管大臣に委任するものとする。ただし、個人情報保護委員会が自らその権限を行使することを妨げない。
2 個人情報保護委員会は、前項の規定により委任しようとする事務の範囲及び委任の期間を定めようとするときは、あらかじめ、事業所管大臣に協議しなければならない。
3 個人情報保護委員会は、第一項の規定により権限を委任しようとするときは、委任を受ける事業所管大臣、委任しようとする事務の範囲及び委任の期間を公示しなければならない。
(権限行使の結果の報告)
第十四条 法第四十四条第二項の規定による報告は、前条第一項の期間の範囲内で個人情報保護委員会が定める期間を経過するごとに(個人情報取扱事業者等に法第四章第一節又は第二節の規定に違反する行為があると認めたときは、直ちに)、その間の権限の行使の結果について次に掲げる事項を記載し、又は記録した書面により行うものとする。
一 報告若しくは資料の提出の要求又は立入検査を行った結果により判明した事実
二 その他参考となるべき事項
2 個人情報保護委員会は、前項の規定により報告の期間を定めようとするときは、あらかじめ、事業所管大臣に協議しなければならない。
(地方支分部局の長等への権限の委任)
第十五条 事業所管大臣は、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項の庁の長(金融庁長官を除く。以下この条において同じ。)、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項の庁の長又は警察庁長官に法第四十四条第一項の規定により委任された権限及び同条第二項の規定による権限を委任することができる。
2 事業所管大臣(前項の規定によりその権限が内閣府設置法第四十九条第一項の庁の長又は国家行政組織法第三条第二項の庁の長に委任された場合にあっては、その庁の長)は、内閣府設置法第十七条若しくは第五十三条の官房、局若しくは部の長、同法第十七条第一項若しくは第六十二条第一項若しくは第二項の職若しくは同法第四十三条若しくは第五十七条の地方支分部局の長又は国家行政組織法第七条の官房、局若しくは部の長、同法第九条の地方支分部局の長若しくは同法第二十条第一項若しくは第二項の職に法第四十四条第一項の規定により委任された権限(当該場合にあっては、前項の規定により委任された権限(同条第二項の規定による権限を除く。))を委任することができる。
3 警察庁長官は、警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第十九条第一項の長官官房若しくは局、同条第二項の部又は同法第三十条第一項の地方機関の長に第一項の規定により委任された権限(法第四十四条第二項の規定による権限を除く。)を委任することができる。
4 事業所管大臣、内閣府設置法第四十九条第一項の庁の長、国家行政組織法第三条第二項の庁の長又は警察庁長官は、前三項の規定により権限を委任しようとするときは、委任を受ける職員の官職、委任しようとする事務の範囲及び委任の期間を公示しなければならない。
(証券取引等監視委員会への権限の委任等)
第十六条 金融庁長官は、法第四十四条第四項の規定により委任された権限(同条第二項の規定による権限を除き、金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)、資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)及び社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)の規定により証券取引等監視委員会の権限に属させられた事項に係るものに限る。)を証券取引等監視委員会に委任する。ただし、金融庁長官が自らその権限を行使することを妨げない。
2 証券取引等監視委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告しなければならない。
(財務局長等への権限の委任)
第十七条 金融庁長官は、法第四十四条第四項の規定により委任された権限(同条第二項の規定による権限及び同条第五項の規定により証券取引等監視委員会に委任された権限を除く。)を、個人情報取扱事業者等の主たる事務所又は事業所(次項及び次条第一項において「主たる事務所等」という。)の所在地を管轄する財務局長(当該所在地が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあっては、福岡財務支局長)に委任する。ただし、金融庁長官が自らその権限を行使することを妨げない。
2 前項の規定により委任された権限で、個人情報取扱事業者等の主たる事務所等以外の事務所、事業所その他その事業を行う場所(以下この項及び次条第二項において「従たる事務所等」という。)に関するものについては、前項に規定する財務局長又は福岡財務支局長のほか、当該従たる事務所等の所在地を管轄する財務局長(当該所在地が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあっては、福岡財務支局長)も行うことができる。
第十八条 証券取引等監視委員会は、法第四十四条第五項の規定により委任された権限を、個人情報取扱事業者等の主たる事務所等の所在地を管轄する財務局長(当該所在地が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあっては、福岡財務支局長)に委任する。ただし、証券取引等監視委員会が自らその権限を行使することを妨げない。
2 前項の規定により委任された権限で、個人情報取扱事業者等の従たる事務所等に関するものについては、同項に規定する財務局長又は福岡財務支局長のほか、当該従たる事務所等の所在地を管轄する財務局長(当該所在地が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあっては、福岡財務支局長)も行うことができる。
(認定個人情報保護団体の認定の申請)
第十九条 法第四十七条第二項の規定による申請は、次に掲げる事項を記載した申請書を個人情報保護委員会に提出してしなければならない。
一 名称及び住所並びに代表者又は管理人の氏名
二 認定の申請に係る業務を行おうとする事務所の所在地
三 認定の申請に係る業務の概要(対象事業者が取り扱う情報が個人情報又は匿名加工情報のいずれであるかの別を含む。)
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 定款、寄附行為その他の基本約款
二 認定を受けようとする者が法第四十八条各号の規定に該当しないことを誓約する書面
三 認定の申請に係る業務の実施の方法を記載した書類
四 認定の申請に係る業務を適正かつ確実に行うに足りる知識及び能力を有することを明らかにする書類
五 最近の事業年度における事業報告書、貸借対照表、収支決算書、財産目録その他の経理的基礎を有することを明らかにする書類(申請の日の属する事業年度に設立された法人にあっては、その設立時における財産目録)
六 役員の氏名、住所及び略歴を記載した書類
七 対象事業者の氏名又は名称を記載した書類及び当該対象事業者が認定を受けようとする者の構成員であること又は認定の申請に係る業務の対象となることについて同意した者であることを証する書類
八 認定の申請に係る業務以外の業務を行っている場合は、その業務の種類及び概要を記載した書類
九 その他参考となる事項を記載した書類
3 認定個人情報保護団体は、第一項各号に掲げる事項又は前項第二号から第四号まで、第六号若しくは第八号に掲げる書類に記載した事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨(同項第三号に掲げる書類に記載した事項に変更があったときは、その理由を含む。)を記載した届出書を個人情報保護委員会に提出しなければならない。
(認定業務の廃止の届出)
第二十条 認定個人情報保護団体は、認定業務を廃止しようとするときは、廃止しようとする日の三月前までに、次に掲げる事項を記載した届出書を個人情報保護委員会に提出しなければならない。
一 名称及び住所並びに代表者又は管理人の氏名
二 法第五十二条第一項の申出の受付を終了しようとする日
三 認定業務を廃止しようとする日
四 認定業務を廃止する理由
(地方公共団体の長等が処理する事務)
第二十一条 法第四十条第一項に規定する個人情報保護委員会の権限に属する事務(以下この条において「検査等事務」という。)は、当該権限が法第四十四条第一項の規定により事業所管大臣に委任され、又は同条第四項の規定により金融庁長官に委任された場合において、個人情報取扱事業者等が行う事業であって当該事業所管大臣又は金融庁長官が所管するものについての報告の徴収又は検査に係る権限に属する事務の全部又は一部が他の法令の規定により地方公共団体の長その他の執行機関(以下この条において「地方公共団体の長等」という。)が行うこととされているときは、当該地方公共団体の長等が行う。この場合において、当該事務を行うこととなる地方公共団体の長等が二以上あるときは、検査等事務は、各地方公共団体の長等がそれぞれ単独に行うことを妨げない。
2 前項の規定は、事業所管大臣又は金融庁長官が自ら検査等事務を行うことを妨げない。
3 第一項の規定により検査等事務を行った地方公共団体の長等は、第十四条第一項の規定により個人情報保護委員会が定める期間を経過するごとに(個人情報取扱事業者等に法第四章第一節又は第二節の規定に違反する行為があると認めたときは、直ちに)、その間に行った検査等事務の結果について同項各号に掲げる事項を記載し、又は記録した書面により事業所管大臣又は金融庁長官を経由して個人情報保護委員会に報告しなければならない。
4 第一項の規定により地方公共団体の長等が検査等事務を行う場合においては、当該検査等事務に係る個人情報保護委員会に関する法第四十条の規定は、地方公共団体の長等に関する規定として地方公共団体の長等に適用があるものとする。
附 則
この政令は、公布の日から施行する。ただし、第五条から第十三条までの規定は、平成十七年四月一日から施行する。
附 則 (平成一六年一二月一〇日政令第三八九号)
この政令は、公布の日から施行し、この政令による改正後の個人情報の保護に関する法律施行令第二条の規定は、平成十六年十月一日から適用する。
附 則 (平成二〇年五月一日政令第一六六号)
(施行期日)
1 この政令は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この政令の施行前に個人情報の保護に関する法律第三十二条の規定により報告を求められ、又は同法第三十四条第二項若しくは第三項の規定による命令を受けた個人情報取扱事業者で、この政令による改正後の第二条第二号の規定の適用により個人情報取扱事業者に該当しなくなったものに係る当該報告の求め又は命令及びこれらに係る同法第五十七条又は第五十六条の違反行為に対する罰則の適用については、その個人情報取扱事業者に該当しなくなった後も、なお従前の例による。
附 則 (平成二七年一二月一八日政令第四二七号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、平成二十八年一月一日から施行する。
附 則 (平成二八年一〇月五日政令第三二四号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、改正法の施行の日から施行する。

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